エンジニアという名のクリエイター例えば町工場が世界で唯一の技術を継承しながら、特種部品では世界シェア第1位を占めているというような例もあるように、職人やエンジニアといった場合、連想するのはその技術の高さや知識の専門性でしょう。しかしシステムエンジニアの場合には、意外にもクリエイティブな面に魅力を感じる人も少なくないのです。
同じ情報産業でも「クリエイター」といえば、ゲームソフトの開発者やデザイナーよりのエンジニアなどが真っ先に思い浮かびます。もちろん歴史上様々に変遷するゲーム(遊び)が、たまたま現代の情報機器の発達と相俟って、ソフトとして人気を博するようになったという背景を考えれば、その「クリエイティブさ」に異論を挟む余地はありません。一方のシステムエンジニアといえば、思い浮かべるのはシステムを設計してそれを実装すべくプログラムを開発する工程を管理して、テストを経てクライアントの使用に耐えうる完成品を納入するという、「技術屋」の側面です。しかしこの仕事内容を実行に移そうとすれば、いかにクリエイティブな職種か、という面が見えてきます。というのもシステム設計の前には、クライアントの中に漠然とある希望や欲求、あるいはそれまでのシステムに対する不満しかありません。従ってシステムエンジニアは仕事を始めるにあたって、クライアントのニーズを正確に聞き取らなければならないのです。またクライアントが真に希望するシステムというものは、クライアントの事業に密接に関わるため、十人十色といえるでしょう。情報化社会へと恐る恐る踏み出した黎明期であればいざ知らず、同じシステムがそっくりそのままクライアントの期待に応えるわけではありません。むしろクライアントにとって使い勝手の良いシステムをオーダーメイドで設計する必要があるのですが、まさにここでシステムエンジニアの創造性が強く刺激されるのです。
もちろんシステムエンジニアとして採用されて、いきなりそのようなクリエイティブな経験をすることができるわけではありません。まずは初歩の初歩から、プログラミング言語や製品知識などを幅広く勉強し、先輩などに教えを乞いつつ、色々な技術の特性を踏まえた上で、どんな場合にはどんな技術をどのように使うのか、という状況に応じた判断力を鍛えます。こういった基礎体力を養った上で、初めてクライアントとの相談業務に辿り着きます。もちろんクライアントは経営上の必要があってシステムを導入するのであり、システムエンジニアは、それぞれの経営内容から必要なシステムを洞察できなければなりません。従って基礎体力を養いながら、様々な業界のビジネス情報にも関心を持っておくことが後々の肥やしになるでしょう。
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