システム開発現場の中心に立ち、高めの年収を稼ぎ出す、システムエンジニアという職業。聞こえは華やかですが、システムエンジニアという仕事をこなすには、テクニカルスキルはもちろんのこと、そのほかにも多方面にわたる幅広い知識と能力が必要であり、仕事の実態はといえば、なかなかに苦難の連続です。だからこそ、やりがいもひとしおなのですが。
システムエンジニア(SE)は、情報システムの設計や開発を担当するのが主な仕事です。年収も比較的高く、人気の転職先として注目されています。システムエンジニアになる方法の一つに、プログラマーから転身するという選択肢があります。同じ情報処理部門という強みがありますが、システムエンジニアはプログラマーよりも多くの部署の人間と関わらなければならないため、コンピュータのスキルだけでなく対人コミュニケーション能力も問われます。また、会社が募集しているシステムエンジニアの案件に直接応募するという手もあります。最初は苦労するでしょうが、やる気さえあれば道は開けます。
システムエンジニアの仕事は、主に五つの段階に分類されます。一つ目はヒアリング。クライアントがどのようなシステムをお望みなのか、お話を伺い、要望を汲み取ります。二つ目はデザイン。クライアントの要望をもとに、システム全体の設計図を組みます。三つ目はコーディング。実際にプログラミングを行う作業です。四つ目はテスト。完成したシステムに不備が無いか、様々な視点で動作をチェックしていきます。五つ目はリリース。クライアントに完成品を納品し、代金をいただきます。このように、システムエンジニアは全体の工程を管理する監督のような役割を担っているのです。
システムエンジニアには大きくわけてテクニカルスキル、社会人としてのスキル、ヒューマンスキルの3つが求められます。テクニカルスキルとしては、プログラミングスキルだけでなく、システム構築全般に関わるあらゆる知識と全体的な実践能力が含まれます。これがシステムエンジニアという職業のベースとなるスキルです。社会人としてのスキルは限られた時間の中で最大限の成果を上げる力のことです。日々のちょっとしたことの積み重ねが後々に差となって現れるので、意識するだけで能率が上がると思います。ヒューマンスキルは人と良い関係を築いていく力、いわゆるコミュニケーションスキルがメインです。
システムエンジニアがクライアントに提示する見積額は、「人月単価」という概念をもとに算出されています。人月単価とは、その人材が一か月間業務に従事した際にかかるコストのこと。優秀なシステムエンジニアほど人月単価が高く設定されているため、エンジニアにとっては自らの能力を示す指標と言っても過言ではありません。なお、人月単価は所属する企業の経営力や地域によっても変化します。システムエンジニアの人月単価は100万円前後が一般的と言われていますが、実際にはキャリアによってピンキリです。実績を積んで、少しでも人月単価を高められるように努めたいものです。
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